ウォーレン・バフェット ウォッチャー

"投資の神様"と名高いウォーレン・バフェット氏をウォッチするブログ。同氏がCEOを務めるバークシャー・ハサウェイ社の動向と関連する情報をフォローする。

バークシャー・ハサウェイ社は買いか?~自社株買い基準から考える~

今年7月、ウォーレン・バフェット氏がCEOを務めるバークシャー・ハサウェイ社が従来の自社株買い実施基準(PBR 1.2倍以下)を撤廃しました。これにより、同社の自社株買いへの期待が高まっていましたが、8月30日にテレビ番組でのインタビューを通じて、バフェット氏は、保有株式が割安に評価されているとして「小規模な自社株買いを実施した」ことを発表しました。


同社の自社株買いの実施基準が初めて発表されたのは2011年9月です。当初は同基準を「PBR 1.1倍以下」としましたが、ほどなくして、2012年12月には「PBR 1.2倍以下」に引き上げると共に、相対での自社株買い実施も公表しました。


その後、時を経るにつれて、バークシャー・ハサウェイ社の本質的価値が増加し、PBRとの関係が薄くなってきていることを度々示唆してきたバフェット氏ですが、遂に2018年7月に自社株買い実施の基準を、「同氏とチャーリー・マンガー(副会長)の両氏が、株価が本質的価値を下回っていると判断したとき」に変更し、実際に市場からの買い実施に至りました。


PBRは株価(分子)と純資産(分母)の関係を示す指標です。1倍を割れている場合、理論的には、株価がその会社の純資産を下回っていて、会社が解散して株主に分配した方がよい為、買収対象になります。1倍割れは、一般的に、成熟産業にあり、利益を生み出していても、それを有効に活用出来ていない会社や赤字会社に散見されます。


バークシャー・ハサウェイ社はこのいずれにも当てはまりませんが、多角化しており、株式の評価がし辛いことによる、コングロマリット(多角化企業)・ディスカウントを受けており、構造的に株価が上がりにくい傾向にあります。一方、自社株買いの基準をPBRで示していることから、ここ数年は自社株買い基準を多少上回る水準で推移してきました。


さて、本題の「バークシャー・ハサウェイ社は買いか?」というテーマを考えてみたいと思います。従来はPBRに連動した自社株買い基準であった為、株主が買うときの基準は非常に明確でした。同社が発表した自社株買い基準を下回っているときを狙って買えばよかったのです。これさえ守っていれば、長期的に株価は自社株買い基準を上回る為、リスクがかなり限定的となった筈です。(詳細はバークシャー・ハサウェイ社は買いか? - ウォーレン・バフェット ウォッチャー参照。)


ところが、これからは明確な自社株買い基準がなくなり、株主にとっては難しい判断となります。同社株を買った方がいいかどうかは、バフェット氏とチャーリー・マンガー氏のみぞ知る世界となります。何を判断基準とすればよいのでしょうか。


結論としては、「同社が収益力を維持・拡大している前提の下で、同社が自社株買いを実施した株価を下回ったとき」が買い時となりそうです。会社内部にいる経営陣より、その会社の内情や先の業績を見通すことは外部の人間では困難です。ましてやバークシャー・ハサウェイ社の場合はコングロマリットです。バフェット氏とチャーリー・マンガー氏の両氏より正しく、同社の株式を評価すること等、不可能に近いのです。一方、株価というものは短期的には上下動します。であれば、同社が自社株買いをした株価を目安とし、市場がその価格以下を付けたときを辛抱強く狙うしかないのではないのでは、と思う今日この頃なのであります。


<バークシャー・ハサウェイ社 自社株買い関連プレスリリースと実施の経緯>







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