ウォーレン・バフェット ウォッチャー

"投資の神様"と名高いウォーレン・バフェット氏をウォッチするブログ。同氏がCEOを務めるバークシャー・ハサウェイ社の動向と関連する情報をフォローする。

バークシャー・ハサウェイ社のポートフォリオ比較(2007年 vs 2017年)

銘柄の長期保有方針で有名なウォーレン・バフェット氏ですが、実際のところはどうなんだろう?という疑問を持ったので調べてみました。今回は2017年末と10年前の2007年末のポートフォリオを並べて、保有時価のトップ15の顔ぶれを比較してみました。若干字が小さくて読みづらい点はご容赦下さい。


左が2007年末、右が2017年末のトップ15(いずれも出典はアニュアル・レポート)です。濃い緑が売却した銘柄、薄い緑が一部買い増し・売却はあるものの、維持した銘柄、白抜きは新規で購入した銘柄です。この表から読み取ることの出来ることを以下に挙げていきたいと思います。


①「長期投資はウソ?」
2007年末のポートフォリオを見ると半分が濃い緑になっています。長期保有のイメージのあるバフェットでも実際には大幅にポートフォリオを入れ替えていることが一目瞭然です。


②「消費財メーカーへの評価が落ちている?」
2007年にはP&GやJohnson & Johnsonといった世界に名だたる消費財メーカーがランキングのトップにきています。ところが、2017年には両社の名前が消えているどころか、そういった銘柄は一社も入っていません。小売業によるプライベートブランド創設等、競争が激化してきていることが背景にあるのかもしれません。


③「金融・航空銘柄への評価が上がっている?」
2017年には、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン等といった銀行系の銘柄が入ってきています。これは2008年に起きたリーマン・ショック時に割安で購入した銘柄が殆どですが、往年の主力株であるウェルズ・ファーゴと並んで引き続き保有している点を考えると、バフェットは引き続き銀行・金融には明るい未来を見通しているのかもしれません。


また、特筆すべきはサウスウェストやデルタといった航空銘柄がランキングインしている点です。かつては景気連動型で従業員のスト等が絶えず、儲からない業界の典型でしたが、昨今は合従連衡が進み、恒常的に利益が出る体質に変わってきました。この変化を捉えてのランキングインとなった様です。


時を経る毎に保有銘柄・業界を巧みに変えていくバフェットのポートフォリオからは目が離せません。

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