次のバークシャーが考えていること ~マーケル・ホールディング~
投資の天才ウォーレン・バフェットがCEOを務めるバークシャー・ハサウェイ社の存在を知っている方はこう考えたことがあるのではないでしょうか?
「次のバークシャーとなる会社があるのであれば、知りたい」と。
実はあるんです。その会社の名前はマーケル・ホールディング(マーケル・ホールディング【MKL】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス)。バークシャーと非常に似たビジネスモデルで、保険のフロートを成長のエンジンとして実質的な投資会社となっています。
バークシャーとマーケルは共に上場会社の株を保有していますが、仮に投資で成功している両社のポートフォリオを理解し、共通の銘柄を知れば、是非その銘柄に投資したいと考える方も多いのではないでしょうか?
ということで、今回は2016年3月末に両社が共通して保有していた銘柄全6社をご紹介したいと思います。尚、保有する銘柄の総数はバークシャーが47社、マーケルが129社です。
第6位 ジョンソン&ジョンソン
バークシャー 第40位
マーケル 第15位
「バンドエイド」「リステリン」等、多くの家庭用品を作っている一方、医療機器で世界首位という顔も持つ会社です。実は一般向けよりも、医薬品や医療機関向けの方が割合は大きいという特徴があります。また、1972年の配当開始以来、増配を50年以上にわたって継続している銘柄です。詳細はジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ) | 米国株 注目の50銘柄 | はじめての資産運用をご参照下さい。
第5位 リバティメディア
バークシャー 第22位
マーケル 第47位
リバティー・グローバルは大富豪で実業家のジョン・マローン氏が率いる米メディア関連会社です。ブロードバンド通信及びダイレクトツーウホーム衛星等を通じてビデオ・ブロードバンドインターネット及び電話サービスの提供をしています。平成23年12月31日現在、主に欧州及びチリの13カ国において1950万の顧客向けにサービスを提供。
2015年11月に英通信大手ケーブル・アンド・ワイヤレス・コミュニケーションズ(C&WC)を53億ドルで買収することで合意しました。合併後の両社の中南米・カリブ海地域での契約者数は1000万人以上となります。詳細はリバティ・グローバル(LBTYA) | バフェットの保有銘柄は? | はじめての資産運用をご参照下さい。
第4位 ビザ
バークシャー 第20位
マーケル 第16位
世界200カ国以上で使える「VISAカード」を発行する世界大手クレジット会社。20カード発行枚数は20億枚に達します。デビットカード・プリペイドカード・ATM決済サービスも手がけます。詳細はVISA(V) | 米国株 注目の50銘柄 | はじめての資産運用をご参照下さい。
第3位 ディア
バークシャー 第12位
マーケル 第11位
世界的な農業機械メーカーでコンバインなどの収穫機やトラクター・ブルドーザー・フォークリフトなどの土木・林業用車両の製造・販売しています。米国・カナダの売上が60%以上を占めています。詳細はディア(DE) | バフェットの保有銘柄は? | はじめての資産運用をご参照下さい。
第2位 ムーディーズ
バークシャー 第10位
マーケル 第36位
スタンダード&プアーズ(S&P)と並ぶ2大格付け会社の1つ。企業・債券などの信用力を調査して信用格付けを行っています。主に債券の発行会社から手数料収入を得て格付けを行っています。格付け業務としては世界約120ヶ国の企業発行体(約1万1千)、公的発行体(約2万1千)、証券化商品(約7万6千)の分析評価を行う最大手機関です。詳細はムーディーズ(MCO) | バフェットの保有銘柄は? | はじめての資産運用をご参照下さい。
番外編 バークシャー・ハサウェイ
マーケル 第1位
実はマーケルのポートフォリオの第1位はバークシャー・ハサウェイで約17%を占めています。様々な企業に投資しているとはいえ、やはり第1位はバフェットの運用方針が一番、ということなのでしょうか。
第1位 アメリカン・エクスプレス
バークシャー 第5位
マーケル 第40位
言わずとしれたグローバルにビジネスを展開するクレジットカード大手です。世界6大ブランドの一角を占め、特に富裕層に強いのが特徴です。詳細はアメリカン・エキスプレス(AXP) | 米国株 注目の50銘柄 | はじめての資産運用をご参照下さい。
さて、ここまでバークシャーとマーケルの共通銘柄全6社(番外編も含めると7社)を見てきましたが、共通点としてはブランドイメージを築いていて、顧客の層が広い企業が名を連ねています。
尚、我々一般投資家は両社のポートフォリオを真似する手法を採ることも出来れば、マーケル自体も上場会社である為、投資することが可能です。マーケルは未だ時価総額が1.5兆円程度に留まっており、規模が足かせとなるほどには至っていません。将来的にバークシャーがマーケルを買収することも有り得るのでは、と考えています。